日本人が炭水化物の食生活に主食として根付いていて一日に300g近く食べていると言われています。こうした日本人の食生活から炭水化物を完全に抜くと言うことは難しく、精神的にも負担が大きくなってしまいます。
炭水化物ダイエットは、毎日一定の量の炭水化物が食べることが出来るので、日本人向けともされています。では炭水化物とはどのようなものなのでしょう。
炭水化物は(糖質)、体を動かす為の大切なエネルギー源となります。ご飯、麺類、パンなどの主食や、芋類、果物、お酒などにも多く含まれています。エネルギーとして使い切れなかった炭水化物は「脂肪」として体に蓄えられます。なので、炭水化物を摂りすぎてしまうと、使い切れなかったエネルギーが脂肪として体に蓄えられてしまうため、太ってしまうのです。
逆に、炭水化物の量を抑えてしまうと、足りない炭水化物を補うために内臓脂肪が使われます。そのため、ダイエットやメタボリックシンドロームの予防には効果的なのです。
ただし、炭水化物を極端に減らしてしまうと、エネルギー不足から疲労感、思考力の低下などの症状が現れるので注意しましょう。
食べ物から摂った炭水化物(糖質)は、体内で分解されてブドウ糖となって吸収されていきます。すると「インスリン」というホルモンが分泌され、糖が血液をとおして肝臓や筋肉に運ばれ、エネルギーとして使われます。 「血糖値」という言葉がありますが、これは血液中に含まれるブドウ糖の濃度のことを言います。
食事の後に血糖値が上がるのは、消化された炭水化物(糖質)が分解されてエネルギーとなるために血液中に増えるためなのです。エネルギーとして使い切れなかった糖は脂肪として蓄えられるわけですが、分解・吸収がゆっくり行われれば、糖は時間をかけて肝臓や筋肉に運ばれ、効率よくエネルギーとして使われます。
・ご飯・パン・麺類など、主食を食べ過ぎないなようにしましょう(ご飯だったら一膳130gが目安です)。
・炭水化物の消化・吸収を遅くする食物繊維(海草、野菜など)をたっぷり取りましょう。
・油分は適度に取る。肉よりも魚、動物性よりも植物性の油がベターです。
・砂糖は血糖値を上げるので控えめにしましょう。
・デザートには炭水化物の消化・吸収を遅くする乳製品を取りましょう。
・酢やレモン汁などもGOOD。炭水化物の消化・吸収を遅くします。
・食材やわらかくし過ぎない調理をしましょう。やわらかい食事は消化が良く血糖値が上がりやすいです。
血糖値の上がりにくい食品は、ゆっくりとエネルギーに変えられるため脂肪になりにくいことは既におわかりでしょう。
炭水化物には「複合糖質」と「単純糖質」の2種類があります。複合糖質はご飯やパン、イモ類などに含まれる「でんぷん」で、消化に時間がかかるためゆっくりと吸収されていきます。単純糖質は、ショ糖、ブドウ糖、果糖などです。消化が早く、すぐにエネルギーに変換されるため過剰分は脂肪として蓄えられやすくなります。
ダイエット中は、単純糖質を含む、お菓子や果物、清涼飲料水などはできるだけ控え、白米や食パンよりも、時間をかけてゆっくりと消化される玄米やライ麦パンなどを選ぶといいです。
もうひとつ、血糖値の上がりにくい食品を選ぶ際に手がかりとなるのが、GI値(=グリセミック・インデックス)です。GI値は血糖値の上がりやすさを示した値で、値が低いほど血糖値が上がりにくい、ということになります。ダイエット中はこれらの食品を意識して取るようにするといいです。
※GI値が低い食品でも、食べすぎては太ってしまいます。注意しましょう!
消化吸収の段階で炭水化物は糖に分解され、ブドウ糖(グルコース)として 血液を介して全身に送られています。そして血糖(血液中のブドウ糖)が増加すると膵臓からインシュリンというホルモンがさかんに分泌され、血液中のブドウ糖が 脂肪細胞や筋肉細胞に取り込まれます。
必要に応じてエネルギーとして使われますが、余った分はグリコーゲンという 形で肝臓や筋肉に蓄えられます。ブドウ糖が体内に蓄えられるのは一定量までで、それよりも多くなると全て脂肪に変化して、皮下脂肪や内臓脂肪になって蓄積してしまいます。
まず、体内の血糖の上昇が抑えられます。すると、インシュリン分泌量が減る一方、体内に蓄えられたエネルギーの消費を促す物質が豊富に分泌され、体に溜まった脂肪を効率よく燃焼されます。
つまり、低炭水化物ダイエットは炭水化物の摂取量を制限することで、脂肪をエネルギーに変え、消費するダイエット法なのです。
Last update:2023/4/19